ガイ・スピア③~手紙作戦、好意はいつか自分に返ってくる

こんばんは、こばいんです。

前回に引き続いてバリュー投資家であるガイ・スピア氏についての記事です。

彼の人生のターニングポイントとも言うべきウォーレン・バフェットととの昼食会について触れましたが、そこで席を共にしたのが「次代のバフェット」と呼ばれる投資家のモニッシュ・パブライ(「ダンドー」の著者)です。

ちょっと時間が逆行しますが、スピアがパブライに出会うに至ったきっかけとなる「手紙」の効用について書籍やインタビューで語られているので、その点をまとめたいと思います。

   

手紙の効力

この記事では大層に「手紙作戦」としていますが、感謝の意を示す意味で手紙を送ることは何も真新しいアイデアではありません。彼自身の話に入る前にインスピレーションを与えたいくつかの事例をご紹介します。

ジョー・ジラードのグリーティングカード

シボレーのセールスマンであるジョー・ジラードのエピソードが大きく影響を与えたと語っています。

詳細は「影響力の武器」(ロバート・チャルディーニ著)に譲りますが、ジラードは自身の顧客に対して季節の挨拶状であるグリーティングカードを何千枚も送ったそうです。一つ一つのカードには彼自身の名前と「好意を込めて」という好意的な表現が入っていました。

なんの変哲もないグリーティングカードかもしれませんが、信じられないほどの効果を発揮したそうです。万国共通で人はお世辞に弱く、称賛の言葉を述べた人のことを信じる傾向があり、実際にジラードが達成した15年間で13,001台の車を販売したという実績はギネスブックに載りました。

ロナルド・レーガン元大統領の手紙

同様の話になりますが、ガイ・スピアに影響を与えたのがロナルド・レーガン元大統領が出版した”A Life in Letters“という本だそうです。

ロナルド・レーガン元大統領もさまざまな人たちに対して手紙を書いており、そのどれもが相手を気遣い、相手のことを心から思っている様が伝わるようです。

ガイ・スピアの手紙作戦

礼状を書き始める

ジラードやレーガンに触発され、また自身の運用するアクアマリン・ファンドの売り込みにも繋がると考えたガイ・スピアは手紙を書き始めます。

平日に必ず3通というルールを課したそうです。1週間で15通、年間で750通と計算できますから相当なものです。すっかり年賀状は書かなくなりましたが、最盛期でも100通にもいきませんでしたから、それを鑑みるとものすごい量です。

内容は、礼状という形でとにかく感謝を伝えるものでした。講演内容が素晴らしかったこと、レストランに対して素晴らしい食事を提供してくれたこと、投資家向けの手紙を送ってこれたことなど、とにかく感謝した機会があれば筆をとったそうです。

手紙作戦の効果

言うは易し行うは難しですが、ガイ・スピアはこれを愚直に続けることで予想外の結果をもたらします。

上でも触れましたが、自身のファンドを売り込む目的があったわけですが、前向きな気持になり、さらにはこれまでにない感覚で周りに心を開くことができるようになったと語っています。策略を捨ててどうしたら相手の助けになれるかを考えるようになると、まわりがアクアマリン・ファンドに関心を持ってくれるようになったと言います。

手紙作戦を通じて多くの素敵な出会いがあったと語っていますが、その一人が「次代のバフェット」と呼ばれる投資家のモニッシュ・パブライ(「ダンドー」の著者)です。手紙を通じてパブライと出会い、さらなる手紙のやり取りを通じて彼との親交を深め、あのウォーレン・バフェットととの昼食会へとつながっていくわけです。

ガイ・スピアは別のインタビューにてこのような手紙がもたらす効果を”compounding goodwill”、日本語にするならば好意の複利効果(積み重ね)と語っています。信じられないかもしれないけれど、誰かしらに好意を届けることでそれが直接的でないにせよ(むしろ間接的に)いつか返ってくるということです。

最後に

今回はガイ・スピアが著書やインタビューでも語っていた「手紙作戦」についてその背景にある考えやその効果について触れました。

現在では電話やEメールなどの手段もある中あえて手紙で感謝を伝えるという行為も効果的だったのかもしれませんが、重要なのは自分の行動を少し変えることで時間の経過とともに大きな影響を及ぼすことができる点にあると思います。

また、誰かしらに好意を届けることでそれが直接的でないにせよ(むしろ間接的に)いつか返ってくるということです。

そして、バカ正直な自分としてはガイ・スピアに手紙を送ってみようかなんて考えています笑

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