増配のチカラ ~ だから人は増配銘柄に魅せられる

こんばんは、こばいんです。

先日の記事で複利のチカラについて改めて学習しました。

簡単に言えば、複利での運用により資産・配当金を指数関数的に上昇させることができます。

これだけでも十分すごいと思いますが、考慮に入れていない要素として「増配」と「追加投資」が挙げられます。今回はその中でも「増配」が配当再投資をベースとした資産運用に対して多大なるインパクトを与え得ることを学びたいと思います。

増配とは配当が増えること

読んで字のごとく、というやつですね。

もう少しかみ砕くと、多くの企業が株主還元策として利益の中から配当を出すわけですが、業績改善や株主重視策としてこの配当を増やすこと、これが増配です。

例えば配当利回り3%の銘柄に100万円分投資したとしましょう。そのときに得られる年間の配当金は3万円(=100万円×3%)です。他の条件を同一とする仮定の下、これが翌年10%の増配となった場合、利回りが3%×1.1=3.3%となり、結果として3.3万円(=100万円×3.3%)という、以前より大きい配当金を受け取ることになります。

増配銘柄はどこにある?→米国に多くある!

日本の代表的な増配銘柄は花王でして、25年を超える増配実績を誇りますが、花王のように連続して増配する銘柄は日本にそれほど多くありません。

しかし、世界、特に米国に目を向けると継続的に増配する企業が多数あります。

どうやって探せばよいかはDividend.comThe DRiP Investing Resource Center 等のサイトを駆使すればよいのですが、これらについては別途記事にしたいと思います。

そして、アメリカでは25年以上連続増配を達成している企業は配当貴族と呼ばれ、さらには50年以上連続増配を達している企業は配当王と呼ばれています。貴族や王なんて呼称、ユーモアがあっていいですね。

複利と複利+増配での資産運用比較

ここからが本題ですが、継続的に増配してくれる銘柄で配当再投資を行うことで、資産増加のスピードを上げることが可能となります。

はじめに、おさらいですが、単利と複利による資産運用パフォーマンスを比較した際、後者の方が優れていましたね。

ですので、今回は複利と複利+増配という2つの手法に対して、運用シミュレーションを行い両者を比較します。

前提条件

運用シミュレーションを行う上で前提とする条件を記載したのが下表です。

投資資金 配当利回り 増配率
複利による運用(配当再投資) 1万USドル 2.5%
複利+増配による運用(配当再投資) 1万USドル 2.5% 4%

要は、増配があるかないかの違いになります。

なお、配当利回りの2.5%については、私が選好している銘柄の税控除前の配当利回りが3.5%程度で、手元に残るのが7割ほどという想定で、3.5%×0.7≒2.5%と算出しています。

また、増配率の4%は何十年もの長い間継続できるかという疑問点はありますが、今回はあくまでシミュレーションなのでこの数値で固定しています。

検証結果①:超長期間(50年)で見てみると…

上記の条件設定で50年間運用し続けたらどうなるかを示したのが下のグラフです。

インパクト重視で運用期間を50年までとしましたが、その狙いの甲斐もあり(笑)、一目見て複利+増配による運用が複利のみによるそれよりも圧倒していることがわかります。

前回記事で単利と複利で比較した際には後者のパフォーマンスが優れていることを確認しましたが、今回の検証結果ではそれが霞んでしまうほど、複利+増配のもたらす効果が凄まじいことを物語っています。

検証結果②:長期間(25年間)で見てみると…

ただし、上記のグラフですと、あまりに複利+増配の後半部分の伸びが凄まじいため前半部分でほとんど差がないように見えてしまいますので、前半となる25年目までのパフォーマンスをもう少し詳しくチェックしてみましょう(25年でも十分長いですしね)。

経過年数に応じた運用金額ならびに配当金を示したのが下表です。

 経過年数 複利 
複利+増配
配当金 運用金額 配当金 運用金額
0 0.00 10,000.00 0.00 10,000.00
1 250.00 10,250.00 250.00 10,250.00
2 256.25 10,506.25 266.50 10,516.50
3 262.66 10,768.91 284.37 10,800.87
4 269.22 11,038.13 303.74 11,104.60
5 275.95 11,314.08 324.77 11,429.37
6 282.85 11,596.93 347.64 11,777.01
7 289.92 11,886.86 372.54 12,149.56
8 297.17 12,184.03 399.70 12,549.26
9 304.60 12,488.63 429.36 12,978.62
10 312.22 12,800.85 461.82 13,440.43
11 320.02 13,120.87 497.38 13,937.81
12 328.02 13,448.89 536.42 14,474.23
13 336.22 13,785.11 579.34 15,053.57
14 344.63 14,129.74 626.63 15,680.20
15 353.24 14,482.98 678.83 16,359.03
16 362.07 14,845.06 736.54 17,095.57
17 371.13 15,216.18 800.49 17,896.06
18 380.40 15,596.59 871.49 18,767.56
19 389.91 15,986.50 950.49 19,718.05
20 399.66 16,386.16 1,038.57 20,756.62
21 409.65 16,795.82 1,137.01 21,893.63
22 419.90 17,215.71 1,247.26 23,140.89
23 430.39 17,646.11 1,371.05 24,511.94
24 441.15 18,087.26 1,510.37 26,022.32
25 452.18 18,539.44 1,667.58 27,689.89

この表からでも両者の違いが判るかと思います。

初期投資1万ドルを複利のみで運用した場合、開始から25年目には

配当金:452ドル、運用金額:18,359ドル

となりますが、同額を複利+増配で運用した場合には、同タイミングで

配当金:1,668ドル、運用金額:27,690ドル

になることから、(連続)増配銘柄の配当再投資の素晴らしさを感じられるかと思います。

最後に

今回は増配銘柄の配当再投資に着目し、複利と複利+増配による運用シミュレーションの比較から増配のチカラを検証しました。

もちろん、このシミュレーションでは株価や増配率等を固定している点で非現実的な側面もありますが(50年目の配当利回りが約18%)、それでも増配の持つインパクトが少しでも伝われば嬉しいです。

また、配当再投資が効いてくるのは長期間で実行することで指数関数的に資産を増加させられることから、時間を味方にすることが肝要だというメッセージで締めたいと思います。

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