高配当利回り低増配率、それとも低配当利回り高増配率、どっちがいいの?

こんばんは、こばいんです。

先日の記事で増配のチカラを再学習しました。

そして、執筆中に新たな疑問が浮かびました。

増配銘柄の中でも増配率の高い低いでどれだけパフォーマンスが違うんだろう?

今回はそこに突っ込んでいこうかと思います。

配当利回りと増配率の関係はどんな感じ?

最初に、配当利回りが高く、かつ増配率が高い銘柄が一番良いに決まっています。

しかしながら、そのような銘柄は現実的にはないと言っていいでしょう。

もしかすると例外はあるかもしれませんが、配当利回りと増配率は反比例のような関係にあると言えます。

高配当を出す企業の大半は事業が成熟しており、安定した収益から高い配当利回りを期待できる一方、急激な成長は期待できないため配当金を大幅に上昇させることは難しいです。逆に、利益を配当よりも事業の成長へ投資している企業は配当利回りは低いものの、それを増加させる余地がある、と考えることができます。

実際に配当利回りと増配率の関係について、具体的な銘柄を使って以下の3パターンで見ていきます。

  1. 高配当利回り・低増配率
  2. 中配当利回り・中増配率
  3. 低配当利回り・高増配率

パターン1と3の両極端だけでも良いのですが、パターン2に属する銘柄は自身のポートフォリオ構成にも入っているので、参考までにという感じです。

高配当利回り・低増配率の代表例:AT&T(T)

2013 2014 2015 2016 2017
配当額($) 1.8 1.84 1.88 1.92 1.96
増配率 2.2% 2.2% 2.1% 2.1%

配当利回り:6.26%(税引き前)

平均増配率:2.2%

高配当利回り・低増配率の代表例:Coca-Cola(K)

2013 2014 2015 2016 2017
配当額($) 1.12 1.22 1.32 1.40 1.48
増配率 8.9% 8.2% 6.1% 5.7%

配当利回り:3.69%(税引き前)

平均増配率:2.2%

高配当利回り・低増配率の代表例:Microsoft(MSFT)

2013 2014 2015 2016 2017
配当額($) 0.92 1.12 1.24 1.44 1.56
増配率 21.7% 10.7% 16.1% 8.3%

配当利回り:1.75%(税引き前)

平均増配率:14.2%

高配当利回り・低増配率 OR 低配当利回り・高増配率?

配当利回りが高い銘柄の増配率は低い一方、配当利回りが低い銘柄の増配率は高くなることを上の例で確認できました。

続いて3パターンでの資産運用シミュレーションを行っていこうと思いますが、その前段で次のように条件設定を行います。

前提条件

  • 投資資金:1万ドル(追加資金なし)
  • 運用期間:20年
  • 配当利回りについては、前回と同様に税引きを考慮して表面利回りの7割として算出

高配当利回り・低増配率ケース

  • モデル  :AT&T(T)
  • 配当利回り:4.5%(≒6.3%×0.7)
  • 増配率  :2.0%

中配当利回り・中増配率ケース

  • モデル  :Coca Cola(KO)
  • 配当利回り:2.6%(≒3.7%×0.7)
  • 増配率  :8.0%

低配当利回り・高増配率ケース

  • モデル  :Microsoft(MSFT)
  • 配当利回り:1.3%(≒1.75%×0.7)
  • 増配率  :15.0%

高配当利回り・低増配率と低配当利回り・高増配率の比較

それでは、上で設定した条件のもと、それぞれのパターンで配当再投資をした場合の運用状況を示したのが下のグラフです。

最初は高配当利回り・低増配率のパターンが一番良いですが、後半では中配当利回り・中増配率、低配当利回り・高増配率が追い抜きます。

20年目での運用金額は以下のとおりです。

  • 高配当利回り・低増配率:28,985ドル
  • 中配当利回り・中増配率:31,577ドル
  • 低配当利回り・高増配率:35,516ドル

高配当利回りが強いと思いましたが、増配率が高ければ長期で見た場合パフォーマンスが良くなりますね。

次に配当金の推移を見てみましょう。

推移の形自体は先ほどのものと大差ありませんが、得られる配当金の規模を把握できます。

20年目における受取配当金以下のとおりです。

  • 高配当利回り・低増配率:1,783ドル
  • 中配当利回り・中増配率:3,186ドル
  • 低配当利回り・高増配率:5,545ドル

こちらも増配の度合いが強いと最終的には低配当利回り・高増配率のモデルが圧倒的なパフォーマンスを示します。

最後に

増配のチカラを確認した後、増配率に着目し、その高低による資産増加効果を検証しました。

今回のシミュレーションを始める前は高配当低増配率が良いかと思いましたが、いざ計算すると増配率の強さが目立つ形となりました。

まあパラメータを変えれば結果は変わるでしょうし、正直なところ単なる数字遊びの域を出ないとは思います。しかしながら、本検証を通じて増配を継続的にしている企業は要チェックしていきたいところです。

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コメント

  1. じゅに より:

    中増配率ケースと高増配率ケースも増配率を2%で計算していないですか?

    増配率が徐々に減少していくと仮定しても
    KOとMSFTが10年前後で、Tの配当金を上回ると思います。

  2. じゅに より:

    訂正させてください

    10年->20年

  3. こばいん より:

    >じゅにさん

    弊ブログにアクセスしていただき、しかもコメントまでありがとうございます。
    さっそくですが、計算シートを確認したところ、ご指摘のとおりでした。
    凡ミスで恥ずかしい限りです。

    今回のシミュレーションでは、増配率が高いものが強いということで記事の方も修正いたしました。

    なにかございましたらまたよろしくお願いします。